2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

小春日和

春分の日を目前にして早咲きのサクラを見かけた。長生きできないだろうという不安を漠然と抱えている僕は、お年寄りを見かける度に羨ましく思う。必ずしもいいことばかりの人生ではなかったのだろうけれど、平均寿命より長生きできればそれは幸福なことだ。…

短歌レビュー

<東スレ住人の短歌> コンクリート 踏みて鴉の啼ける朝 コートの襟立て 薬罐を捨てる<工藤伸一のレビュー> あるがままの実相を描くことで人間の内奥をより明確に浮き彫りにする斉藤茂吉を思わせる写生の美学。「薬罐を捨てる」所帯じみたシチュエーション…

白石昇『津波〜アンダマンの涙』出版記念パーティー

『津波〜アンダマンの涙』は、被災地のボランティアスタッフとして働きつつ綿密な取材を重ねた著者の、数年にも渡る日記メルマガを土台として執筆された。鎌田慧の出世作『自動車絶望工場』は、自ら工員として働くことで、報酬に見合った仕事かどうかを、身…

『銭ゲバ』最終回がエヴァ風だった件

この手のやり方は今更な気もしますが、面白かったです。貧乏も富豪も似たようなもので、普通が一番てことですかね。ラストはたけし版『座頭市』みたいだった。『DEATH NOTE』のライトみたいな感じもした。L役だったこともあって面白い。そういう比較をしたと…

ゼロアカ道場 第五回関門 公開プレゼン

口頭諮問のことと、その他いろいろ。プレゼンの感想については後ほど公開予定。坂上さんの「ワーキングプアを書けば獲れる芥川賞なんて」発言。芥川賞も売れないといけないわけで。選考委員も同じことを言っているけれど。いわく「病人と無職の自分語りには…

ゼロアカ道場 第五回関門 工藤伸一プレゼン

藤田直哉さんに便乗した、講談社BOX非公式動画ですw http://www.nicovideo.jp/watch/sm6399222

スーパー☆ラルクとの対話

「立ち姿が堂に入っていて身のこなしが鮮やか。武芸の心得でもありやなしや」 「暗黒舞踏とか好きで、大野一雄さんの稽古に参加したことも」 「そいつあ奇遇ですね。僕は稽古を見学したことがあります。山海塾とかも好きですか?」 「いいですねえ」 「山海…

【GEISAI#12レビュー:E-081〜E-092】

E-081【岡田元】 秋刀魚のヒラキと絵画のヒラキ。どっちがよりアーティスティック?E-082【Guriko】 スイーツがなければ、スイーツになればいいじゃない。E-083【野田純子】 「先輩って何かアートっぽいですね」「そうかな、どの辺が?」「髪型が変なところ…

【GEISAI#12レビュー:E-071〜E-080】

E-071【岡部由佳】 いかに脳天をカチ割られようとも、堪えきれない笑い。よほど能天気なのだろう。E-072【EM】 やることなすこと誠意が感じられない! と怒りたいところだが、あんまり無邪気すぎるので許されてしまう。そんな人への憧れ。E-073【摩尼】 ぼろ…

【GEISAI#12レビュー:E-061〜E-070】

E-061【主藤大介】 ドラゴンの皮を一枚剥ぎ取れば、中は普通のマイホームパパ。E-062【ナカイヒトミ】 少女のグロテスクな部品は、キュートさを増幅させるアクセサリー。生まれながらにしてボディピアスさながらの、それ。E-063【十番地】 そもそも私の唇は…

【GEISAI#12レビュー:E-051〜E-060】

E-051【牛saeki】 女の子はオカシで出来ているから、オカシくなくても笑うことが出来る。マネキンのボディやピンクのパンプスだって女の子。男が履いても同じこと。性は後天的に発明される。E-052【+7a】 揺らぐカタマリに色がないのは、やはり中心点に吸い…

【GEISAI#12レビュー:E-041〜E-050】

E-041【角野充】 「押し花」は生きているのか、死んでいるのか。それでは空は? シュレディンガーなら、どう答えてくれるのだろう。E-042【大山千恵子】 球体の重なりは色によって宇宙や細胞、果実や水泡と変幻自在に姿を変える。この世を司る永遠のイコン。…

【GEISAI#12レビュー:E-031〜E-040】

E-031【JOH】 闇に吼える虎。それは男の心の奥深くに潜む野生。スタンダールの『赤と黒』。失われた本能を取り戻せ!E-032【田中和也】 言われてみれば確かにオンナは爬虫類的だ。恋すれば動き出す変温動物。どんな目にあおうとも、いつかまた生えてくる尻尾…

【GEISAI#12レビュー:E-021〜E-030】

E-021【Ime】 謎の生物たち。母子らしき者や、泣いている者。雨のしずくを思わせる筆致が、観る者を慰める。E-022【太田由美】 毒々しくとも官能的な水中花に群がる、かわいい人面魚たち。死を操るがゆえ生を司る、悪の華。誰もが一度は魅入られてしまう。E-…

【GEISAI#12レビュー:E-011〜E-020】

E-011【タヤマ ヒロアキ】 ノイズィーな色調の、暗いカタマリ。ギザギザの線にロックを感じる。あくまでオトナ、その実コドモ。そんな「男の夢」。E-012【松本弘二郎】 しりあがり寿みたいなギャグ漫画的ゆるキャラが、混沌の渦の中でひしめきあう。その表情…

【GEISAI#12レビュー:E-001〜E-010】

E-001【TAO】 幾何学模様のビル群が屹立する夜景。中心のビルを頂として左右対称に少しずつ低くなっている。体内に溶岩を湛えた休火山、はたまた発熱するCPU基盤か。冷たさの中にも熱を感じる、そんな都市の風景。E-002【中川晋介】 アースカラーで描かれた…

【GEISAI#12レビュー:イントロダクション】

SF評論家・藤田直哉さんの呼びかけにより「東浩紀のゼロアカ道場」門下生有志がGEISAI#12の全作品レビューを敢行するも、開催当日中の掲示は実現せず。後日ネット上にて掲載予定とするも、分量が多いこともあって時間がかかるとのこと。特に僕の走り書きは判…