【GEISAI#12レビュー:E-031〜E-040】

E-031【JOH】
闇に吼える虎。それは男の心の奥深くに潜む野生。スタンダールの『赤と黒』。失われた本能を取り戻せ!

E-032【田中和也】
言われてみれば確かにオンナは爬虫類的だ。恋すれば動き出す変温動物。どんな目にあおうとも、いつかまた生えてくる尻尾。その肌はあくまで繊細なのだけれど。

E-033【石川陽子】
陶器って意外とサイバー。土も鉄も、炎の力で生まれ変わる。まるで火の鳥のように。実用的な利便性を追求すると、美しさをともなうことの不思議さ。

E-034【料冶幸子】
躍動的なダンサーたちを横切る直線。彼らの心のすれ違いや運命的出会いを暗示しているのだろうか。人生の縮図が垣間見える。

E-035【くつなまい】
五臓六腑がカラフルにスパークする時、ソーダ水の泡の如く閃きが弾ける!

E-036【栗田洋介】
フロイトの描く脳内分布図。プリミティブな楽園。

E-037【福島菜菜】
夢は記憶を整理するというが、DNAに組み込まれた太古の歴史まで蘇ってしまうこともあるらしい。性も種も融合した進化のカーニヴァルが、そこに展開する。

E-038【剛之】
たゆたうまどろみの表情が淡い墨に溶け込む。官能は静寂の中で無限の意味を伝える。

E-039【superbubupesi】
他者を拒絶するがあまりヒトとしての体を成さなくなってしまった。けれど今まで以上にダイレクトに感情があふれ出てくる矛盾。それがさらにヒト嫌いを加速させる悪循環。

E-040【川俣知子】
素朴さが郷愁を募らせるけれど、寂しさはわがまま。絡み取れられたら最後、なんてオトナの悪意を尻目に。少女は時を越える。