GEISAI#12レビュー の検索結果:

【GEISAI#12レビュー:E-081〜E-092】

E-081【岡田元】 秋刀魚のヒラキと絵画のヒラキ。どっちがよりアーティスティック?E-082【Guriko】 スイーツがなければ、スイーツになればいいじゃない。E-083【野田純子】 「先輩って何かアートっぽいですね」「そうかな、どの辺が?」「髪型が変なところとか」E-084【にしだわこ】 巨大な習作と、小さな完成品。万物の生成過程は、大抵そんなもの。E-085【midori komori】 似たもの同志が集まれば、やっぱり何の進歩もない。だから分裂する。そして着実に進化を…

【GEISAI#12レビュー:E-071〜E-080】

E-071【岡部由佳】 いかに脳天をカチ割られようとも、堪えきれない笑い。よほど能天気なのだろう。E-072【EM】 やることなすこと誠意が感じられない! と怒りたいところだが、あんまり無邪気すぎるので許されてしまう。そんな人への憧れ。E-073【摩尼】 ぼろきれみたいにズタズタのボディー。それでも自分を好きでいなければ、キボウはない。E-074【タブチ】 ヘタすぎる字はむしろアート。なんて逆説が通用するのは、無論アートの所以。E-075【佐藤詳悟】 突然の来訪者はエイリアン…

【GEISAI#12レビュー:E-061〜E-070】

E-061【主藤大介】 ドラゴンの皮を一枚剥ぎ取れば、中は普通のマイホームパパ。E-062【ナカイヒトミ】 少女のグロテスクな部品は、キュートさを増幅させるアクセサリー。生まれながらにしてボディピアスさながらの、それ。E-063【十番地】 そもそも私の唇は誰のものだったのだろう。まだ見ぬ王子様にあらかじめ奪われていたことに気づく。奇妙な形の単細胞生物だって、実は似たようなものだし。E-064【ミロコマチコ】 見知らぬ植物も見慣れた動物も、絵に描かれてしまえば、それは作者の心象…

【GEISAI#12レビュー:E-051〜E-060】

E-051【牛saeki】 女の子はオカシで出来ているから、オカシくなくても笑うことが出来る。マネキンのボディやピンクのパンプスだって女の子。男が履いても同じこと。性は後天的に発明される。E-052【+7a】 揺らぐカタマリに色がないのは、やはり中心点に吸い込まれてしまったのだろう。そのうち私も絵の中に入り込んでいるに違いない。E-053【寺嶋悠里】 アンニュイな表情とアートの相性がいいのは当然。アートとは気だるい退屈から逃れるテクニックの別名に他ならない。うたかたの音楽や花…

【GEISAI#12レビュー:E-041〜E-050】

E-041【角野充】 「押し花」は生きているのか、死んでいるのか。それでは空は? シュレディンガーなら、どう答えてくれるのだろう。E-042【大山千恵子】 球体の重なりは色によって宇宙や細胞、果実や水泡と変幻自在に姿を変える。この世を司る永遠のイコン。E-043【本多孝男】 分断された九つの五角形は、立方体から切り出された。それぞれに樹木の枝か針金にも似たデザインが踊る。様々な物理現象を圧縮したクールな「神の視点」に、眩暈がする。E-044【TAISO】 秋の収穫を喜ぶ農村の…

【GEISAI#12レビュー:E-031〜E-040】

E-031【JOH】 闇に吼える虎。それは男の心の奥深くに潜む野生。スタンダールの『赤と黒』。失われた本能を取り戻せ!E-032【田中和也】 言われてみれば確かにオンナは爬虫類的だ。恋すれば動き出す変温動物。どんな目にあおうとも、いつかまた生えてくる尻尾。その肌はあくまで繊細なのだけれど。E-033【石川陽子】 陶器って意外とサイバー。土も鉄も、炎の力で生まれ変わる。まるで火の鳥のように。実用的な利便性を追求すると、美しさをともなうことの不思議さ。E-034【料冶幸子】 躍動…

【GEISAI#12レビュー:E-021〜E-030】

E-021【Ime】 謎の生物たち。母子らしき者や、泣いている者。雨のしずくを思わせる筆致が、観る者を慰める。E-022【太田由美】 毒々しくとも官能的な水中花に群がる、かわいい人面魚たち。死を操るがゆえ生を司る、悪の華。誰もが一度は魅入られてしまう。E-023【木塚ゆうき】 都会で暮らす、積み木のような女の子。触ればすぐに壊れてしまうのだけれど、いつの間にか別の形で何事もなかったかのよう。不安定な都市の情景。E-024【こうぶんこうぞう】 すくすく育つ子供の感性を、伸びやか…

【GEISAI#12レビュー:E-011〜E-020】

E-011【タヤマ ヒロアキ】 ノイズィーな色調の、暗いカタマリ。ギザギザの線にロックを感じる。あくまでオトナ、その実コドモ。そんな「男の夢」。E-012【松本弘二郎】 しりあがり寿みたいなギャグ漫画的ゆるキャラが、混沌の渦の中でひしめきあう。その表情は皆一様に笑っているが、決して楽しいというわけではなく。恐れ・怒り・悲しみといった感情のカオスを処理できずに「もう笑うしかない」という、呆けた諦め。芥川賞作家・吉村萬壱のデビュー作『クチュクチュバーン』に描かれた類の地獄絵図なの…

【GEISAI#12レビュー:E-001〜E-010】

E-001【TAO】 幾何学模様のビル群が屹立する夜景。中心のビルを頂として左右対称に少しずつ低くなっている。体内に溶岩を湛えた休火山、はたまた発熱するCPU基盤か。冷たさの中にも熱を感じる、そんな都市の風景。E-002【中川晋介】 アースカラーで描かれたメルヘンチックな世界観。銀河鉄道、回転木馬、水車に旧式バス。ロールシャッハテストのように観る者の心を映す、優しい空間。E-003【國分郁子】 サイケな色調の内臓をモティーフとしたグロテスクさの中に、世界を愛するが故に憎む孤独…

【GEISAI#12レビュー:イントロダクション】

SF評論家・藤田直哉さんの呼びかけにより「東浩紀のゼロアカ道場」門下生有志がGEISAI#12の全作品レビューを敢行するも、開催当日中の掲示は実現せず。後日ネット上にて掲載予定とするも、分量が多いこともあって時間がかかるとのこと。特に僕の走り書きは判読が難しいだろうと思い、僕の担当分のみ自分で起こすことにしました。というわけでEブース92作品だけ先行公開させていただきます。ちなみに僕は厳密に言うと「東浩紀のゼロアカ道場」門下生ではありません。募集時のプロフ審査は通ったものの第…