嗜好品「飲酒喫煙率の低下」レビュー

・二〇〇〇年〜

昔の本や映画には飲酒喫煙シーンが多く、セクシーさを醸すマストアイテムだったことが分かる。健康意識の高まった現代ではノンアルコール商品も増え、体に悪い刺激を好まなくなったことと草食化には関係がありそうで、飲酒喫煙の減少と共に女性比率は上がっている。八十年代に富裕層が嗜む酒や煙草を嫌い薬物や刺青を好む「ストレート・エッジ」なるパンク系クラスタもいたが、最近は信念に基づく運動というより、呑(喫)みニケーションの地位がITツールに退座され、クルマが売れないのと同様に廃れつつある背徳さに惹かれる変人だけが残った。しかし愛人との情事の後にガウンを羽織り夜景を眺めながら、ブランデーグラスを転がし葉巻を燻らすステロタイプなセレブなんて今時のヤンエグに多いとは思えないし、むしろタトゥーやドラッグはセレビッチに好まれるようになってしまった。さすればアンチセレブとして、酒も煙草もセックスもやる方がパンキッシュ?(400字)

※批評誌『新文学04 現代文化のセクシュアリティ原発事故へのアクション』寄稿レビューと同じです。
松平耕一編(主催者ブログ:文芸空間
価格 :¥1,050
単行本:A5版、256ページ
出版社:文芸空間社(バックナンバー通販:文芸空間社購買部 )
発売日:2011/12/31
ネット通販:とらのあなWebSite
店舗販売:新宿 模索舎/阿佐ヶ谷 古書コンコ堂/ジュンク堂書店 大阪本店/全国 とらのあな
2012/5/5「COMITIA100」委託販売予定「スペースNo未定」駕籠真太郎先生の公式HP【印度で乱数】原画通販も。