ネット事件「Winny流出」レビュー

・二〇〇四年〜

海外スタアの破廉恥映像流出事件は日本では考えられないハイパーぶりで大陸的なおおらかさによるものだろうか。日本のスキャンダルなんてキスプリクラやお泊り現場くらいなもの。押尾学奥菜恵が裸で寄り添う例はあったがハメ撮りまではなかった。コアマガジンから隔月刊で出ている『お宝ガールズ』という雑誌には、パンチラやプライベート盗撮など犯罪行為によるものばかりではなく、昔の汚れ仕事を暴く事も多い。精神分析でいうところの、神聖さを保つために排除されたものがタブーとされる構図である。しかしそれは芸能人のみならず一般人にも及んでいて、著作権侵害を助長するとして作者が逮捕されたファイル交換ソフトWinny」に仕組まれた通称「キンタマ・ウィルス」によって、PC内のデータが丸ごとばらまかれる事故が多発。そんなに撮っておきたいものなのかと考えさせられると同時に、セキュリティなきセックスなんぞ秘め事ではないと思った。(400字)

※批評誌『新文学04 現代文化のセクシュアリティ原発事故へのアクション』寄稿レビューと同じです。
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