ゲーム『スーパーマリオ3Dランド』レビュー

任天堂、二〇一一年

スーパーマリオ3Dランド - 3DS

スーパーマリオ3Dランド - 3DS

主人公はキノコで大きくなるし敵キャラが亀とかでヒロインはピーチ姫って何かエロい。マリオはナンパなラテン系の名前だし、子供は下ネタ好き。本来ゲーム業界はカタギじゃないと渡辺浩弐の小説『iKILL』にも出てくるように、インベーダー喫茶は小銭を大量に吸い上げていたし、酷いクソゲーはボッタクリでしかない。博打で使う花札やトランプ製造業だった任天堂なら、そんなイカサマに寛容かと思いきや、むしろ拝金主義のソーシャルゲームを敵視している。とはいえ世界を股にかける任天堂と日本のSNSではマーケットが違いすぎて今のところ無敵だ。それにしてもすごいのは初代『スーパーマリオ』のキャラデザ/プログラム/BGMなど全てを任天堂社員の宮本茂が独りで手がけたこと。マルチな才能に培われた絶妙なゲームセンスからゲーム界のウィザードとして海外知名度の高い日本人の一人だが、その発想の源にエロスが秘められているのは実に頼もしい。(400字)

※批評誌『新文学04 現代文化のセクシュアリティ原発事故へのアクション』寄稿レビューと同じです。
松平耕一編(主催者ブログ:文芸空間
価格 :¥1,050
単行本:A5版、256ページ
出版社:文芸空間社(バックナンバー通販:文芸空間社購買部 )
発売日:2011/12/31
ネット通販:とらのあなWebSite
店舗販売:新宿 模索舎/阿佐ヶ谷 古書コンコ堂/ジュンク堂書店 大阪本店/全国 とらのあな
2012/5/5「COMITIA100」委託販売予定「スペースNo未定」駕籠真太郎先生の公式HP【印度で乱数】原画通販も。