家田荘子『AV男優』レビュー

AV男優 (幻冬舎アウトロー文庫)

AV男優 (幻冬舎アウトロー文庫)

・100字レビュー

AV男優は本来脇役だが作品の方向性を左右するキモ男優は主役級に珍重される。男優は精子さえ出せればいいこともあって、よりモノのような立場だったりする。スタッフに女性も少なくない。AVも普通の仕事なのだ。

・長文レビュー(400字)

AV男優は本来脇役だが、男優目当てのゲイ男性や肉食系女子もいるらしい。ヘテロ男性にもプレイ内容などから男優の好き嫌いはあって、その存在感は意外と大きい。特に哲学科出身の観念絵夢など作品の方向性を左右するキモ男優は主役級に珍重される。他のエンタメ系コンテンツがそうであるように、AVはユーザの娯楽である以前にスタッフやキャストにとって飯の種である。資質的にエロ仕事しか出来ない、もしくはエロの才能があるなど人それぞれ事情は異なるにせよ、体ひとつですぐに大金が稼げるからAVに出る。それは女優も男優も同じだ。監督は機材や技術も問われるため誰でもいいわけではないが、出演者に関してはセックスさえ出来れば誰でも需要がある。男優は精子さえ出せればいいこともあって、よりモノのような立場だったりする。男性優位の業界に思われていそうだが、実際はメーカー社員や撮影スタッフに女性も少なくない。AVも普通の仕事なのだ。

※批評誌『新文学04 現代文化のセクシュアリティ原発事故へのアクション』寄稿レビューと同じです。
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