「立ち振る舞い」と「立ち居振る舞い」

どうでもいい話ですが、ちょっと前に「スマートな立ち振る舞い」というようなキャッチコピーがドコモの広告で堂々と使われていて違和感を覚えたもので何となく調べてみたら、「立ち振る舞い」は「旅立ちに際して食事を振る舞うこと」で、仕草を表す「立ち居振る舞い」とは全然違う意味なんですね。最近の辞書では同義語とされているケースもあるようなんですが、どうしても気になってしまいます。


この手の誤用って、校正したりしないもんなんですかね。言葉が時代によって変化していくのは致し方ないことですが、せめて言葉のプロの方々には出来る限り旧き佳き伝統を守ろうという意識を持ってもらいたいものですねえ。


漢字の誤字などの場合だと表記上の問題なので口頭では同じ発音になりますが、「立ち居振る舞い」は口頭で違ってしまうのが悩みどころです。ひとりだけ正しい言葉遣いをすることで嫌味に思われて逆に孤立してしまうなんて事態は避けたいものですが、かといって周りに合わせてしまうのも、どことなく後ろめたさを感じてしまったりするものです。


そういえば最近「ジャポニカ・ロゴス」というテレビ番組で、糸井重里の「言いまつがい」がフィーチャーされていますね。間違いを一回聞いただけでは、単なる言い間違いなのか間違って覚えているのか判断できないものです。以前に職場で書類をめいいっぱい抱えた人が別の仕事を頼まれて「いま手持ち無沙汰だから、後にして!」と大声で言っていた時には、笑いを堪えるのが大変でした。