逃げるが勝ち組!〜「ガイアの夜明け」予告編より

「お役所仕事やってんな。いつまで待たせる気じゃ!」
「も、申し訳ございません……。き、期限は、いつまででしょうか?」
「今さら何いってやがる! これから徹夜でやれ!」
「それでしたら、私が居眠りしないよう、見張って下さい」
「何だと!? ……残念だが、それはできぬ相談だ。今夜は(小指を立てながら)コレが待っておる」
「おお! そりゃまた奇遇ですな。実は私も!」
「ほほお! ソナタも堅物そうな顔して、隅に置けぬな」
「いや滅相も無い。越後屋さんほどの男っぷりはありませんて」
「猪口才な! 世辞を言うても何も出さぬぞ! いやしかし天晴れなことじゃわい。今夜は之にて解散じゃ!」


かくして翌日には実にスムーズに取引が成功し、代官と越後屋の関係は事無きを得たのであります。夕刻。鹿脅しの聞える枯山水の庭園。期せずして三十六系逃ぐるが勝ちとの亡父の教えによる兵法が功を奏した形となり、生前は喧嘩ばかりしていたはずのてて親の面影に想いを馳せる新人代官・徳次郎の姿がありました。


※「ガイアの夜明け」に出てきたのは最初の3つの台詞だけです。それ以外の部分は実在の個人や団体とは一切関係がありませんw