フィールドワークの愉楽

淡麗辛口の熱燗で晩酌をやりながら、お土産で戴いた羊羹を頬張りながら包み紙に書かれている名所地図を眺めているうちに、久々にフィールドワークをしたくなってきました。


このところ平日は職場と家を往復し休日は家にいることが多いのですが、ちょうど2年前の半年弱ほどの間は外回り営業のラウンダーをやっておりまして、首都圏全域をくまなく歩き回っていました。


ずっと外にいるもので事前にトイレや食事を済ませられる休憩スポットを地図やネットで調べていたのですが、ついでに気になる名所やいわくありげな場所もメモしていて、営業先に向う道すがら様々な場所で油を売って歩いたものです。それでも一応、営業成績自体は良かったんですけどね。


その代わり余計に動き回っていたものですから必要以上に疲労困憊して長続きできなかったので、結果的には問題があったわけですが、今にして思うとフィールドワークを兼ねての毎日は楽しかったです。


主に神社仏閣の類や文学に縁の深い場所に立ち寄りました。特に根岸神社の辺りは良かったです。漱石の生家が吉野家になっていたり、鴎外の終の棲家「観潮楼」が図書館になっていたり、面白い発見がありました。ちなみに鴎外から漱石が譲り受け『吾輩は猫である』の舞台となった通称「猫の家」は愛知の明治村に移築され、元の場所は医大関係の建物になっています。埼玉川越での不思議な出来事については、以前にここに書いたこともあります。


また行って観たいとは思うのですが、なかなか機会がないですねえ。